AV女優
AV女優(エーブイじょゆう)は、アダルトビデオに、主に性行為をする者として出演している女性の事。「AV」とは、Adult Video(アダルトビデオ)の略である。概説
AV女優には、女優の顔と名前で魅力をアピールする 単体女優と、女優の魅力ではなく作品の内容(企画)で売るタイプの作品に出演する 企画女優の2種類がある。一般にAV女優という場合は単体女優を指す場合が多いが、 2000年頃から企画女優の中にも単体女優並みの人気を持つ例が見られる様になった。これを キカタン女優などと呼ぶ(後述)。
ほとんどの女優は AV事務所(AVプロダクション)に所属しており、出演料を折半する事でマネージメントされる立場にある。
街頭で勧誘される スカウトで就業する女性と、求人雑誌や インターネットなどの求人募集を見て自薦で応募する女性が半々と言われている。
容姿に恵まれない者や実年が23歳以上なら単体として扱われにくく、企画物などで別の長所を求められる(企画女優扱い)。
一般の 映画や ドラマなどの女優とは異なり、単に裸体を撮影するだけなので、特に演技力を必要としないのが大抵である。とはいえ、AV独特の演技パターン(腰をくねらせる、撮影しているカメラに対して目線を向ける、など)一定の技能も必要だと言う意見もある。
体型(ヌード)は化粧で誤魔化す事ができないため、体型なども選考基準に含まれる。とは言え、ファッションモデルとは違い、ふくよかさが要求されている様だ。服を着て絵になる細さでなく、脱いだ時のボリューム感が要求されている様で、ポッチャリは多いが、ガリガリを見る事はまずない。
近年のAV女優は、過去と比較すると容姿の平均レベルが比較にならない程上昇している。ただし整形も、非常に多い。バブル期まではタレントに匹敵する容姿なら内容もソフトで許され、 性交場面も疑似、といった イメージビデオに演出を加えた程度の内容の作品でも充分なセールスを上げていた。しかし最近では一般タレントに匹敵するルックスを持ったAV女優はざらになり、一般の アイドルを凌ぐ容姿のAV女優も数多くなってしまった。それに伴い、元は一線級のAV女優でも以前より過激な内容の作品(様々な 変態的プレイを取り上げた作品など)に出演する事を求められる様になってしまった。
AV黎明期には実際に性交は行っていない(擬似性交)が多かったが、最近ではほとんどのAVで コンドームを付けて性交を行う様になっていると言われる。この点は、風俗で働く場合に比べて性病の心配は少ない。
本番行為(男性器を女性器に挿入)を行っているが、売春に当たらないのか?という疑問に対して、例えば恋人同士が自分達のセックスを映像にして、販売する場合であれば売春にはあたらない。これは、性行為の相手として客を満足させるのではなく、性行為を表現した女優と男優の作品を客に見せているだけだからである。売春規制が非常に厳しいアメリカが世界最大のポルノ大国になっている理由は「ポルノは売春ではない」との前提だからである。客とセックスを行うという行為が売春であって、客にセックスを見せる行為は売春ではない。さらに、直接見せる場合と異なり、映像を介して見せるため、就労者と客との関係が3か所も(メーカー~問屋~販売店)またいでいる。
DVDの一般化による作品の長時間化(ビデオ時代は一般的に1本50~60分、たまに90分の作品あり→DVDでは1本90分~2時間、長いと3~4時間以上)、インターネットの普及(ファン同士の情報交換によって作品の評判がすぐ広まってしまうため、手を抜いた作品も制作しにくくなった。その上、AV女優のプライバシー保護が難しくなった。)も相まって、ほとんどのAV女優を取り巻く環境は年々過酷になっている。そのぶんプロ意識の高い女性ばかりが主流となっている。過去のアルバイト感覚では通用しない。
一般のテレビ局が制作するドラマなどに出演依頼が来る事もあるが、そのほとんどはサスペンスドラマにおける全裸 死体の役や入浴シーンの エキストラ役、その他でも 時代劇での脇役の 遊女の役(同じ遊女や風俗嬢の役であっても物語の中心を担う役であれば通常の女優が充てられる)となっている。最近では 深夜放送のドラマやバラエティーにAV女優がレギュラーやゲストで出演する事も珍しくはなくなって来た。芸能界へ芸能人としてステップアップした例は 飯島愛や 及川奈央等増え続けている。特にTVより Vシネマに共通の傾向で「SMもレイプもOKだが、Vシネマの出演だけはNG」と言うAV女優は多い。しかし、そういった芸能女優が嫌がる役も積極的にこなす点でテレビ業界にとっては貴重な存在である。 デビューから引退まで
AV女優は、街頭でスカウトされる場合と、AV事務所が行うAV女優の募集に自ら応募する場合が半々と言われる。出演報酬が高いため、安易に応募する女性も少なくないが、単体女優の場合なら選考基準が非常に厳しい(事務所サイトの表記を参考にすると)企画女優が95%を占めており、単体女優は5%程に留まるらしい。
単体女優の中でも、特定の1メーカーと長く専属契約を結べるいわゆる『専属女優』に至っては、全体の500人に1人ほどだと言われている。
ほとんどが AV事務所に所属しており、 AVメーカー(制作会社)から出演依頼を受ける事で初めて仕事(撮影)となる。そのため、新人AV女優は仕事を得られる様に、事務所の マネージャーと共にメーカー回りをしてから、ようやく仕事が(収入が)得られる。このメーカー回りのことを業界用語では『面接回り』と言うが、一般的に言えば「オーディション」である。
一方、 芸能界からは 芸能事務所のアイドルや若手芸能タレントとして失敗した女性が流れ着く場合もある。この中の一部には芸能事務所が先の売り出しに失敗し、本人の意思とは無関係にAV事務所に売り飛ばしたという噂のある女優もいる。最も、この種の噂はAV黎明期から今まで幾度となく繰り返されて来たもので、現実的にこの種の噂が、真相がどうかはまた別である。
この種の芸能からの転入にまつわる様々な噂が、結局噂の域から出ることが無いのは、信憑性におよそ乏しい情報だからであり、本当の芸能事務所であればAV事務所との売買(移籍・取引き)などを行う事など、常識的にはあり得ない事である。なぜかこの種の噂は絶える事なく、一種の都市伝説的な様相さえ見せている。
逆に、芸能デビューへの足掛りという目的で、とにかく目立とうとAVデビューを試みる女性も存在する。その中にはライターやカメラマンなどと手を組み、人気芸能人や俳優との間で男女関係のスキャンダルの構図を意図的に作り出し、写真週刊誌やテレビのワイドショーに情報を売り込むか意図的にリークするなどして話題として盛り上げさせる事で、自身の売名のために利用しようと考える者もいる。但し、この種の目論見がうまく行った事は過去にほとんどなく、多くはハメた芸能人に逆に内幕をばらされてかえって嘲笑の対象となり、特にテレビでは名前も顔も露出する事がないまま瞬く間に忘れ去られる事になる。
AV女優としての寿命は、超人気女優の場合で10年近くになる大物もいるが、ほとんどがせいぜい2~3年、それ以上となると若手に押されて飽きられるか、「家族や友人にばれた」などの理由、所属事務所との契約終了により引退するケースがほとんどと見られる。しかし、中には30代以降デビューして人気を集める女優も例外的に存在する(いわゆる 熟女系… 川奈まり子、 友田真希、 望月加奈、 酒井ちなみ、 紫彩乃など)。
また、デビューから1年程度経つと様々な変態的プレイを主眼に据えたものなど、デビュー当初よりも過激な内容の作品への出演依頼が増えて来る。この種の作品への出演の決意が決まらず、何度も出演を躊躇している内に出演依頼が来なくなり、事実上の引退となる者も少なくない。
2~3年と長続きした人気女優の作品数は、主演作品で50本程度、共演や脇役出演を含めると100本近くになる成功例もあるが、ほとんどの場合は毎月1本、多くて月2本ペースで撮影される。
整形・改名してイメージを変えた後に再デビューした者も多数いるが、それがヒットした例はほとんどない。
AV女優から芸能人へと転身し、芸能人として成功した例としては、 飯島愛、 高樹マリア、 及川奈央、 蒼井そら、 夏目ナナなどのタレント転身がアナウンスされている。飯島愛に次ぐだけの存在といえる者はまだ現れていない。
収入面だけで割り切っているタイプなら、AVで得た知名度を活かす手段として、単体AVで売れた後にソープランドなどに転職するケースも多い。この場合、成功すれば膨大な指名が殺到し、風俗の生え抜きトップすらも凌ぐ、ケタ違いの収入を得る事もある。 人物像
AV女優になった人に理由を問うと、下記の5つに大別できた。
高額収入が必要になった多重負債者/安易に金を得たいアルバイト感覚
Hの好奇心や、旺盛な自己顕示欲の解消
綺麗になりたくて。
風俗の様に、性病の心配がないから(これも相当多い動機。1にも付随している)
芸能志願。
飯島愛に憧れ、一般の タレントになれるかもしれないと淡い夢を抱いている者や、現役のタレントではあるが、成功できなかった者が再起を賭けて出演する事例が、今もあると言う。この様な例としては グラビアアイドルになり損ねたケースなどが挙げられる。一部の お菓子系アイドルは 地下アイドルと共に狭義の「 芸能人」に含まれないので、一般の芸能人に転身するのが不可能な女性がAV女優に転身した事例と見ていいだろう。
1に関しては、小遣い欲しさの短絡的タイプだけでなく、彼氏に騙されて数百万単位で借金を背負わされたケースや、親の借金の肩代りを自ら申し出た娘も含まれる。彼女達は当然ながら死に物狂いで働く。前者は「バレたくない」「あれ嫌や」「これ嫌や」の企画女優に多く見られる。 「企画女優」
上述の記事は、主に「単体女優」についてだが、この項では「企画女優」について紹介する。
企画女優になる人の条件としては、以下の3つが挙げられる。
スタイルは良いが、顔に難がある人
出演を他人に知られたくない人
アルバイト感覚での出演(1~3本程度の契約、月1回程度の出演など)
企画女優としての出演は、芸名を隠す、顔と芸名の両方を隠す、という2種類の出演方法がある。
名前が売れている単体AV女優(少数)に比べて、企画女優は膨大な人数が登録している。そのため、副業としての出演者(OL・主婦・看護婦や、 ファッションヘルスや ソープランドなどで働いている)もいる。
企画は出演料が非常に安い。相場で10万と言われていたが、現在は5万も頻繁にあるらしい。
反面、セールス数を問われる単体女優の様に引退の時期がなく、一般誌などで宣伝されない(パブNGなどと言う)のでAV出演を周囲に知られる可能性が低く、出演する気さえあれば続けて行けると言われる。
企画女優が注目される様になった背景としては、AV界に インディーズメーカーのブームが起きた事が挙げられる。インディーズメーカーとは ビデ倫に加盟せず過激な内容の企画物AVを制作するAVメーカーの事で、作品を レンタルビデオ店に置く事ができず、 セルビデオが主体の場合が多い。つまり、インディーズ作品は出演しても周囲にバレる危険が低い。そこでインディーズ作品には若くて容姿にも恵まれながら周囲にバレるのを恐れる女優が数多く出演する事になり、容姿の面で単体女優にも劣らない企画女優が多数生まれる事になったと見られる。 「キカタン女優」
企画女優の中でも、単体女優並みに人気が出て、オファーが殺到し
多数の作品に(全く無制限で)出演する例もある。この様な女優をキカタン(企画単体女優の略)と称する。
「企画とキカタン」では顔に差があるが、「キカタンと単体」なら顔の良さは遜色ない。
キカタン女優のギャラは、読んで字のごとく、企画と単体の中間の金額である。
単体なら月に1本と制限されるし、企画なら出演料が安いため、最も稼げるのはこのキカタンだと言われている。
出演本数が多かった例(引退)
朝河蘭:2年で516本=新日本プロジェクト(月21本)
桃井望:2年で160本=ウィナーズアソシエーション(月6本)
長瀬愛:3年で120本=ウィナーズアソシエーション(月3本)
笠木忍:6年で200本=バンビプロモーション(月2.7本)など。
これら4名に共通するのは、2002年頃のAVブーム全盛期に活躍した点である。この代表的な4名の活躍によって(2002年か2003年頃に)キカタンと言う新たなジャンルが登場した。
AVブームが去った後の現在、2007年時点を標準的な尺度とすれば、
乃亜:3年で300本=新日本プロジェクト(月8.3本)
紅音ほたる:4年で130本=キュービーズプロ(月2.7本)
などが、本来の相場であろう。
「単体女優」
一般的に主演した場合の出演料は1作目が一番高く、それ以後は徐々に安くなっていくのが通例である。引退間際は受ける気をなくすほど格安と言われている。
徐々に安くなる活動を何か月維持できるかが、単体の生命線と言える。一般的にデビュー3本契約が大抵であり、その3本目で引退する単体が大部分を占めている。
取引上の売値では2~3百万円と言われ、AVのセールス本数から逆算しても、この売値は近似値と思われる。もし折半で払われた場合なら、女優の手取りは100万から最高150万と言う計算になるが、単体なら折半と言うケースなど滅多に聞かれない。
自社に呼びたい事務所の広告によって、誇大な金額ばかり噂で広がっているが、これ以上の金額は、メーカーが(自社の利益を無しにしてまで)払うなど、到底考えられない事である。
有り得て、わずかな可能性。例外的なセールス本数にそった歩合制(つまりロイヤリティー制度)も耳にはするが、メーカー側にそこまで面倒を強制する契約を結べる単体は 蒼井そら以降で、AV業界に1人でも存在するのか定かではない。
単体が高額な理由は、その月内で契約メーカーの1本しか出演してはいけない「1か月の拘束料金」が乗せられているために過ぎない。素人女性が勘違いする「自分への価値判断」などではない。
この単体の売値の大部分は所属するAV事務所に取られ、女優が手にするのはわずかという場合が多い。さらにスカウトで入社した場合なら、AV事務所とスカウトマンの2か所に抜かれた後のごく僅かとなる。相場で1/3程度が、単体の目安であろう。
ちなみに企画女優の入社は、応募とスカウトが半々と言われるが、スカウトマンは当然美形から狙うため、この単体とキカタンに関しては、現在もスカウト入社が8割以上を占めている。
企画なら相場があるためギャラの予想は付くが、単体はその都度事務所が交渉を行っているため、単体女優はベテランであっても、自分の売値を知らない。
キカタンの項目で分かる通り、企画系事務所は幅広いメーカーと付き合っているが、単体系事務所はごく限られた(多分10社前後)としか取り引きしていない(単体を、単体価格で撮ってくれるメーカー自体が、今は10社も存在していない)。
単体デビューの オーディションも同様で、メーカー全社を回る訳でなく、この7~8社を回れば大抵の事務所が合否の結論としている。
企画系の事務所が大所帯なのに対して、単体系は数人しか所属していないのが特徴である。社員も数名とか、社長1人の会社なども珍しくない。また1対1でマネージャーが単体を管理しているのが特徴である。
単体の撮影日数は大抵2日。短い場合で1日で撮り終える。長い場合で3日間。 芸能挑戦の例
AV女優の芸能としてのチャレンジの例や芸能人のAV参入の例など、「少しグラビアの仕事をした事がある」程度の人間まで含めると膨大な人数となるため、本項ではAV以前の活動期間が2年未満のものは除く(カッコ内はAVデビュー時期)。一方で、元々AV女優になる前提で最初だけグラビアアイドルや芸能もどきの活動を行い、知名度を得たところでAV女優に転身するという「芸能カラー」を漂わせた(つまりハク付けの)ケースも多く、実態をよくよく見れば『本物の芸能人の参入』は極めて少ない。
芸能→AV
萩原舞(2003年9月12日) - お菓子系アイドル
YUKA(2004年3月26日) - 女優(「小島由佳」という芸名で『 岸和田少年愚連隊』『カオルちゃん最強伝説 番長足球』『棒 Bastoni』などに出演)
青木りん(2006年5月7日) - グラビアアイドル
板垣あずさ(2007年11月8日) - グラビアアイドル( 制コレ04ノミネート)
AV→芸能
黒木香 - 横浜国立大学在籍の才媛として、一種の文化人的なポジションでテレビに積極出演していた時期がある( 1980年代末)。当時はAVが社会現象的に普及した時期で、盟友と見られた AV監督の 村西とおるとセットで、1980年代はかなりの頻度でテレビ出演を行っていた。
参考文献
永沢光雄『AV女優』(ビレッジセンター出版局 1996年 ISBN 489436025X ISBN 4167493020) - AV女優となった42人の女性へのシリアスなインタビュー…とされるが、実際には女優が大げさな作り話をしている部分が多いと見る向きもある。
永沢光雄『おんなのこ(AV女優2)』( コアマガジン 1999年 ISBN 4877342699 ISBN 4167493039) 関連項目
外部リンク
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