夕刊フジ

夕刊フジ(ゆうかんフジ)は、産業経済新聞社から発行されている日本の夕刊紙。政治・経済に関する記事が多いが、大衆紙的な内容である。関東近畿での即売が中心。発行部数は東京版が105万8,000部。大阪版が50万1,000部。駅売店では「日刊ゲンダイ」と競合する。

経緯

1969年2月25日に日本初の駅売りタブロイド判夕刊紙として創刊。創刊当初は同社の子会社であるフジ新聞社からの発行だったが1987年サンケイスポーツ新聞社と共に産経新聞社と合併。

創刊当初から見出しにオレンジ(橙)色を採用したことから「オレンジ色のニクい奴」というキャッチコピーが付いた。創刊当時は、東西産経新聞の精鋭が集められ、エース級のライターが集結した。創刊号の1面を飾ったのは石原慎太郎参議院議員(第14-16代東京都知事)。

2002年3月30日産経新聞が東京本社管内で夕刊の発行を廃止したのに伴い、東日本ではフジサンケイグループで唯一の夕刊紙となった。同日、産経系列の大阪新聞が廃刊となり、関西版では大阪新聞に代わる形の新聞として、阪神タイガース関連の報道など関西のニュースに力を入れている。後述する江尻良文編集委員の記事は関西版には掲載していない。

2006年9月5日号(9月4日発行)から、長年親しまれたオレンジ色に抜きの題字が消滅した。

構成の傾向

サラリーマン対象の夕刊紙の常として、1面は政治、経済ネタが中心。大きな事件が起きた際には、1~終面ぶち抜きで大きく写真を掲載することもある。芸能面は少なめだが、必ずといっていいほど、グラビアアイドルの写真付き記事が載る。中面では、健康特集やコラムが充実している。運動面では、野球ゴルフが中心で、その分、他のスポーツには冷淡と言われる。サッカーについても扱いは少ないが、ワールドカップなどの主要な大会では大きく紙面を割く。

産経系列であることから、朝日新聞の批判が多いと思われるが、実際は朝日よりも日本経済新聞への批判のほうが圧倒的に多く「もっとがんばりましょう日経」という連載を掲載している。朝日新聞社長の息子が大麻の所持で逮捕され、各メディアから非難されたが、フジは「日経の経営陣が行っている所業に較べれば大したことではない」と擁護(?)したこともあった。
競馬の分野では、大阪本社に穴党として名高い水谷圭助がいる。クリスタルカップ(GIII)では「夕刊フジ賞」を贈呈していたが、2005年に同競走が廃止。2006年からは「夕刊フジ賞オーシャンステークス」(JpnIII)と条件変更で施行。

ネタ元をぼかして書く傾向があり、得意のフレーズは「…と関係者は語る」である。朝刊と違い、一歩踏み込んだ記事が多いため、情報提供者を保護するためのソースの秘匿は徹底している。しかし、関係者の名の下に自らの意見をいかにも多くの人間が思っているようにしていることも多く、また、時には単なる風聞・記者の想像としか言えないものもあり、「過信は禁物」と言う夕刊紙特有の「諸刃の剣」を特徴として備えている。

最終版(C版)では、東京証券取引所の終値を掲載している。C版は関東表記であり、関西ではあくまでも最終版である。

日付は終面題字部以外、欄外において全て(平成19年2月1日)のように元号のみ表記してたが東京版のみ2007年2月1日以降は西暦(元号)に変更し、記事中では原則として元号表記から西暦表記に改められ、止むを得ない場合に限り「西暦(元号)」表記を行うようになった。なお、関西版では2007年2月以降も元号表記を継続していたが、同年10月1日から東京と同じく「西暦(元号)」表記に変更された。ただし、連載コラムでは元号のみで表記しているものもある。

プロ野球記事に関しては、近年は日本人メジャーリーガーの動向を伝える記事が多くなり「世界一早いメジャーリーグ速報」を謳い、雑誌・ラジオ広告でもその点を強調している。

夕刊フジと渡邉恒雄

夕刊フジは、東京本社版は原則として産経東京印刷センター芝浦工場で印刷し、大阪本社版は大阪市北区の産経大阪印刷センター大淀工場で印刷しているが、東京都心で販売される分の一部を大手町読売新聞の工場で印刷している創刊当初は大手町の産経東京本社の工場で印刷されていた。また、産経新聞の岡山工場(サンケイ瀬戸内印刷)では読売新聞の岡山県版と広島県版を、読売新聞の坂出工場(瀬戸内オール印刷)では産経新聞の香川県版と愛媛県版を委託印刷している。これはできる限り締切を遅らせることによって、前述の東京証券取引所の終値などの記事の掲載を可能にするための措置であるが、その結果として読売新聞の意向に反する記事を書くことが難しい立場にある。

その影響が顕著な例として、プロ野球再編問題における記事のスタンスが挙げられる。オーナー側に立ち、日本プロ野球選手会を徹底的に叩いた結果、不買運動が起きる事態となった。この件に限らず渡邉恒雄に対してはいつも持ち上げる報道をするために、夕刊フジはフジサンケイグループではなく読売系列ではないかと揶揄されることもしばしばある。一方、巨人・清武英利代表を「コミカル」と評し、出入り禁止になった経緯もあり、巨人に対して辛らつな記事も見受けられる。なお、渡邉自身は夕刊フジを愛読しており、江尻良文編集委員と宮脇広久記者を名指しで絶賛したこともある。

テレビ放送

2006年1月23日より、平日19:30から20:00(再放送21:00から21:30、23:30から24:00)に、モバHO!(モバイル放送)で、「夕刊フジTV」が放映されている。この番組は夕刊フジの編集スタッフがその日の最終版の紙面をもとにしたニュース解説を雑談仕立てで展開するもの。ゲストとしてグラビアアイドルや取材現場の記者が登場することもある。

夕刊フジの記者

夕刊フジの記事(スポーツ面)は記名制である。
青木政司-運動部部長 ニッポン放送他各局で放送されている『スポーツ人間模様』の番組原稿を執筆している。
佐竹修仁-運動部次長
本間普喜-運動部次長-MLB担当
清野邦彦-運動部次長
江尻良文-編集委員野球担当だが、巨人ソフトバンク他、担当は広範囲にわたる。江尻の記事は通常のzakzakでは記事の導入部しか掲載されず、有料版であるモバイルzakzakの会員でないと見られないようになっている。
高塚広司-編集委員オリックス担当。
久保武司-編集委員。サッカー担当。CSフジ739 プロサッカーニュースにもレギュラー出演している。zakzakでは、江尻と同じく有料版でないと見られないようになっている。江尻と久保は2007年の新年号で対談を行った。
米沢秀明-MLB担当
櫃間訓-ゴルフサッカー、一般スポーツ担当
市川高子-サッカー担当
宮脇広久-巨人担当キャップ
塚沢健太郎-巨人、パ・リーグ担当
山田利智-パ・リーグ、特に楽天担当
田中健太郎
三木建次-阪神担当キャップ。阪神担当では古株。
上阪正人-MLB担当
水谷圭助-関西、競馬担当
志賀弘惟(元ダービーニュース本紙予想者)
早乙女貞夫-大相撲担当(2006年1月12日逝去
大見信昭-相撲担当。元夕刊フジの記者で現在はフリーランス。相撲界では一目置かれているベテラン記者
桜庭亮平ニッポン放送フジテレビジョンアナウンサー。2001年5月から1年間程度、同紙記者として出向)かつて『桜庭亮平 朝刊フジ』というラジオ番組をニッポン放送で持っていた。「ニッポン」がタイトルにつく番組が多い同局において珍しいタイトルである。

連載コラムの執筆者

安倍晋三 終了
亀井静香 終了
神崎武法 終了
中川昭一 金曜
ケラリーノ・サンドロヴィッチ - 日替わりで月曜担当
増島みどり - 日替わりで火曜担当
花田紀凱 - 日替わりで水曜担当
中瀬ゆかり - 日替わりで木曜担当
白川道 - 日替わりで金曜担当(中瀬とは事実婚の関係)
井沢元彦 - 『再発掘 人物日本史』(週刊ポスト連載『逆説の日本史』)の姉妹編。現在は「上杉謙信軍団編」を連載
佐高信 - 『西郷隆盛伝説』
中田宏(横浜市長) 終了
泉麻人 - かつて月曜の日替わりコラムを断続的に長期連載。
Julie - 関西版での毎週金曜担当 グラビアアイドル「天野あい」としても活動している写真家
4コママンガ
  • やくみつる(月曜)
  • 高橋春男(火曜)
  • 小槻さとし(水曜)
  • しりあがり寿(木曜)
  • いしいひさいち(金曜)- 以上2面で日替わり
  • ザビエル山田(月曜-金曜)
  • ふるたみか(週末特別版)- 以上アダルト面
  • 安藤しげき(故人):終了
  • 長編マンガ
  • 寺島優原作・李志清作画 - 『三国志』(メディアファクトリーから発売の単行本からの再録)
  • 発行所

    東京本社 東京都千代田区大手町一丁目7番2号 郵便番号100-8077
    大阪本社 大阪市浪速区湊町二丁目1番57号 郵便番号556-8660
    対象地域
    東京本社版:関東、甲信越、静岡県、東北、北海道
    大阪本社版:近畿、東海3県、北陸、中国、四国、九州(沖縄県を含む)
    ※宅配される版は、東京都内、大阪市内ではB版。
    ※一部地域は一日遅れで駅売店・コンビニエンスストアのみでの販売。
    福岡市内では、博多駅西鉄福岡(天神)駅天神駅の売店で、関西版の早版(A版)を午後4時以降に発売している。大阪から山陽新幹線を使って発送される。

    関連項目

    SANKEI EXPRESS - タブロイド朝刊紙
    日刊ゲンダイ -ライバル夕刊紙
    ZAK THE QUEEN-ZAKZAKのアイドル企画

    脚注

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