ポルトガル ポルトガル共和国(ポルトガルきょうわこく)、通称ポルトガルは、西ヨーロッパのイベリア半島に位置する国。首都はリスボン。北部と東部で接するスペインとの国境は1214kmに及ぶ。西と南は大西洋に面している。 国名
正式名称はポルトガル語で、República Portuguesa。公式の英語表記は、Portuguese Republic。通称、Portugal。国名の由来は、ポルトの古い呼び名であるポルトゥス・カレがなまったものと言われる。日本語の表記は、ポルトガル共和国。通称、ポルトガル。また、漢字による当て字で葡萄牙と表記され、 葡と略される。 歴史
詳細はポルトガルの歴史を参照。ポルトガルの歴史を特徴づけるのは隣国スペインとの関係、そして植民地である。ポルトガルは本国の規模が小さいため、他のヨーロッパ諸国以上に植民地に依存しており、その関係は1975年にいたるまで続いていた。
1385年 - カスティーリャ王国(スペイン)から独立
政治
ポルトガルは戦前からの独裁制が長く続いたが、1974年の革命以来、立憲民主体制が定着した。
政府は直接普通選挙で選出される大統領(任期5年)、議会の勢力状況を考慮して大統領が任命する首相が率いる行政部、230人の議員(任期4年)からなる一院制議会及び国家最高裁判所を頂点とする司法部により構成される。
地方行政区分
ポルトガルの地方行政制度は2004年から大幅に改革される。これまでの18の県(Distritos)は廃止され、7都市圏(GAM)、14都市共同体(仮訳、Comunidades Urbanas)、2都市間共同体(仮訳、Comunidades Intermunicipais)及び2海外自治領(アゾレスとマデイラ)に区分される。細部はまだ未決定のところがあるので、7都市圏だけを紹介する。 リスボン都市圏 - リスボンなど18市、人口2,547,665人。
ポルト都市圏 - ポルトなど14市、人口1,509,958人。
ミーニョ都市圏 - ブラガなど14市、人口754,830人。
アヴェイロ都市圏 - アヴェイロなど13市、人口460,157人。
コインブラ都市圏 - コインブラなど16市、人口430,845人。
アルガルヴェ都市圏 - ファーロなど16市、人口391,819人。
ヴィゼウ都市圏 - ヴィゼウなど12市、人口354,162人。
(人口はいずれも2001年のもの) 改編前の地方区分は以下の通り。
また以下は、1936年から1976年の区分である。
地理
アイスランドに次いで、ヨーロッパ諸国の中で最も西に位置する。イベリア半島西端に位置し、国土は南北に長い長方形をしている。本土以外に、大西洋上のアゾレス諸島、マデイラ諸島も領土に含まれる。いずれも火山島である。アゾレス諸島は7の主要な島からなり、首都リスボンからほぼ真西に1500km離れている。マデイラ諸島は4つの主要な島からなり、南西に900km離れている。ポルトガルの最高峰は、アゾレス諸島のピコ島にそびえるピコ火山 (Montanha do Pico) 。標高は2351m。富士山などと同じ成層火山である。本土の最高地点は北部に位置するエストレーラ山脈中の標高1991m。エストレーラとは星を意味する。東部は山岳であり、西部に海岸平野が広がっている。ほとんどの山脈が北東から南西に向かって走っており、北部ほど海岸平野が少ない。主要河川であるテージョ川が国のほぼ中央部を東西に流れており、テージョ川を境として南北に山脈の景観が変わる。首都リスボンはテージョ川に河口部分で面し、最大の海岸平野の端に位置している。南部に向かうにつれて山脈はなだらかになり、丘陵と見分けがつかなくなっていく。このような地形であるため、規模の大きな湖沼は存在しない。全水面積を合計しても440km2にとどまる。 気候
本土は北大西洋に面しているものの、ケッペンの気候区分では、地中海性気候 (Cs) に属する。地域差は大きく、季節の変化も著しい。大西洋岸には寒流のカナリア海流が北から南に流れており、緯度のわりに気温は低く寒暖の差が小さい。夏は涼しく、冬は降雪を含み、雨が多い。年間降水量は1200から1500mmである。中部の冬期は北部と似ているが、夏期の気温が上がる。年間降水量は500から700mmである。南部は典型的な地中海性気候である。そのため、夏季の雨量が少なく年間降水量は500mmを下回る。ほとんどの地域で、夏季の気温は20度を超え、冬季は10度まで下がる。首都リスボン(北緯38度46分)の気候は、年平均気温が21度、1月の平均気温が11.2℃、7月は22.8度。年降水量は706mmである。冬季の雨量は100mm程度だが、夏季は数mmにとどまる。 主要都市
2000年時点の都市人口率は53%と、ヨーロッパ諸国としては例外的に低いため、大都市が少ない。多くのヨーロッパ諸国の都市人口率は70%~90%(例えば、イギリスの89%、スペイン76%)である。ヨーロッパにおいて、ポルトガル以外に都市人口率が低いのは、アルバニアやセルビア、スロベニアなどのバルカン諸国である。 リスボン - 人口57万人(2001年)。ただし都市圏人口は268万人
経済
1975年に植民地を一度に失ったため、石油を中心とする物資の安価な調達ができなくなり、大量の入植者が本国に引き上げたことも重なって、経済は大混乱に陥った。1986年のヨーロッパ連合 (EU) 加盟以来、ポルトガル政府は金融・情報通信の分野を中心に国営企業の民営化を進め、経済構造はサービス産業型に転換しつつある。1999年1月にユーロ導入。2002年1月1日からEU共通通貨ユーロが流通している。2000年以降、GDP成長率が1%を割り始めた。一人当たり国民所得は加盟国平均の70%程度に止まる。主要産業は農業、水産業、食品・繊維工業、観光。地中海性気候を生かし、オリーブ、小麦、ワイン、コルクの生産が盛ん。オリーブ油の生産高は世界7位。ワインの生産は第10位。第一次産業人口比率は12.6%。土地利用率は、農地 (31%) と牧場 (10.8%)。森林 (36%) も多い。
鉱業資源には恵まれていないが、鉄、銅、錫(すず)、銀などを産する。特筆すべきは世界第5位のタングステン鉱であり、2002年時点で700トンを産出した。主な鉱山はパナスケイラ鉱山。食品工業、繊維工業などが盛んである。2002年時点では輸出255億ドルに対し、輸入は383億ドルと貿易赤字が続いており、出稼ぎによる外貨獲得に頼っている。貿易形態は、自動車、機械などの加工貿易。主な輸出品目は、自動車 (16%)、電気機械 (12%)、衣類 (11%)。主な相手国は、スペイン (21%)、ドイツ (18%)、フランス (13%)。主な輸入品目は、自動車 (13%)、機械 (10%)、原油 (5%)。主な相手国は、スペイン (29%)、ドイツ (15%)、フランス (10%)。2002年時点では、日本への輸出が1.7億ドル。主な品目は衣類 (15%)、コンピュータ部品 (15%)、コルク (11%)。日本が輸入するコルクの2/3はポルトガル産である。タングステンの輸入元としてはロシアについで2位。輸入が6.5億ドル。主な品目は乗用車 (20%)、トラック (10%)、自動車部品 (8%) である。 軍隊
正式にはポルトガル国軍(Forças Armadas Portuguesas、FAP)と呼ばれる。2005年時点で、陸軍22,400人、海軍14,104人、空軍8,900人。他に準軍事組織として共和国国家親衛隊(Guarda Nacional Republicana、GNR)6個「旅団」(儀仗任務、地方警察、交通警察、税関を担当)あり。2004年11月から志願兵制度を導入。2004年時点でポルトガルは国内外で国際武力紛争を抱えていないが、隣国であるスペインが実効支配しているオリベンサの領有権を主張している為、同国と対立している。 国民
住民はポルトガル人が大部分である。ポルトガル人は先住民であったイベリア人に、ケルト人、ゲルマン人、フェニキア人、ベルベル人が混血した民族である。かつての植民地から来たアフリカ系移民も少数ながらいる。言語はインド・ヨーロッパ語族ロマンス語系のポルトガル語が公用語であり、ほとんどの地域で使われている。なお、ポルトガル語はアラビア語につぎ、世界第7位の話者人口を擁する。これはブラジルの存在による。北東部の町ミランダ・ド・ドウロでは、ミランダ語も公的に認められている。日本国内ではポルトガル語というとブラジルポルトガル語が圧倒的な割合で勉強されているが、ブラジルとポルトガルでは同じポルトガル語でも発音にかなりの差がある。本来であればポルトガルとの交流目的で言語習得する場合、ポルトガルのポルトガル語を教える教科書や教育機関を探したほうがよいが、東京以外(特にブラジル人が多い地方都市)ではかなり困難であるため、次善の策としてブラジルポルトガル語を学びつつ、インターネットを活用してポルトガル本国のポルトガル語に触れる機会を自ら作る必要がある。宗教はローマ・カトリックが国民の97%を占める。ファティマはマリア出現の地として世界的に有名な巡礼地となった。2001年時点の識字率は92.5%(男性95.0%、女性90.3%)。ヨーロッパ諸国の中ではマルタにつぎ、セルビア・モンテネグロと並んで低い。なお、第一次世界大戦直前の識字率は約25%だった。 教育
文化
民俗音楽
名産品
食文化 バカリャウ(干しだら)料理が代表的。
菓子の種類が豊富で、パォン・デ・ロー( カステラの元祖)、コンフェイト( 金平糖の元祖)など、日本の菓子の歴史にも大きな影響を与えている。 著名人
王族以外のポルトガル出身者・関係者を挙げる。
デコ - サッカー選手。ブラジル生まれでポルトガル国籍を取得
世界遺産
ポルトガル国内には、ユネスコの世界遺産リストに登録された文化遺産が12件、自然遺産が1件ある。詳細は、ポルトガルの世界遺産を参照。
祝祭日
| 日付 | 日本語表記 | 現地語表記 | 備考
|
| 1月1日
| 元旦
| Ano Novo
|
|
| 2月
| 謝肉祭
| Carnaval
| 移動祝日
|
| 3月~4月
| 聖金曜日
| Sexta-Feira Santa
| イースター前の金曜日
|
| 3月~4月
| イースター
| Páscoa
| 移動祝日
|
| 4月25日
| 自由記念日
| Dia da Liberdade
|
|
| 5月1日
| メーデー
| Dia do Trabalhador
|
|
| 6月10日
| ポルトガルの日
| Dia de Portugal
| カモインスの命日
|
| 6月
| 聖体節
| Corpo de Deus
| 移動祝日
|
| 6月13日
| 聖アントニオ祭
| Dia de Santo António
| リスボンのみ
|
| 6月24日
| 聖ジョアン祭
| Dia de São João
| ポルト・ブラガのみ
|
| 8月15日
| 聖母被昇天祭
| Assunção de Nossa Senhora
|
|
| 10月5日
| 共和国樹立記念日
| Implantação da República
|
|
| 11月1日
| 諸聖人の日
| Todos os Santos
|
|
| 12月1日
| 独立回復記念日
| Restauração da Independência
|
|
| 12月8日
| 無原罪の御宿り
| Imaculada Conceição
|
|
| 12月25日
| クリスマス
| Natal
|
| 関連項目
外部リンク
公式
その他
このページはのテンプレートを使用しています。
|