フトアゴヒゲトカゲ
フトアゴヒゲトカゲ(太顎髭蜥蜴、Pogona vitticeps)は、爬虫綱有鱗目トカゲ亜目アガマ科アゴヒゲトカゲ属に分類されるトカゲ。 分布
オーストラリア内陸部
形態 最大全長49cm。頭部は大型で、棘状の鱗が顎の下に密集している。体側面にも比較的均一な棘状の鱗が並ぶ。他のアゴヒゲトカゲ属の構成種に比べて、和名の通り体形は太めで扁平。体色は褐色や灰色。幼体には背面に斑紋が入るが、成長につれ消失することが多い。成体では総排泄孔から尾の付け根にかけてヘミペニスを収納しているためオスは二股に膨らみ中央部が凹むのに対し、メスはヘミペニスがないため膨らみがないことで雌雄が判別できる。また胴体に対しての頭部の比率はメスよりもオスの方が大きい。威嚇の際に喉が黒く変色することがあるが、繁殖期のオスも喉が黒くなる。
しかし幼体ではヘミペニスが成長していないためヘミペニスによる判別方法は使えず、また成体でも喉が黒いメスがいる等の理由で区別が曖昧な個体もいる。 生態
やや乾燥した森林や砂漠等の環境に幅広く生息する。日光浴や警戒のために低木や倒木に登ることも好むが、ほぼ地上棲。昼行性で午前中は日光浴をし、体温が温まると捕食等の活動を行う。昼間体温が上がりすぎたり夜になると岩の下や木の影に隠れて休む。
威嚇の際には口を大きく開ける。また喉を膨らませたり頭を上下に振る行動を行うが、繁殖期のオスは繁殖行動としてもこれらの行動を見せる。食性は動物食の強い雑食で主に昆虫類を食べるが、他にも小型爬虫類、小型哺乳類、植物の葉、果物、花等も食べる。成長に伴い植物食の傾向が強くなる。繁殖形態は卵生で、1回に10-25個の卵を産む。卵は50-70日で孵化する。生後1年程で性成熟し、寿命は6-8年程とされる。 人間との関係
ペット用として飼育されることもあり、日本にも輸入されている。
本種の生息地であるオーストラリアは国内に生息する野生動物の輸出を禁止しているが、飼育下での繁殖が容易なため過去に動物園へ輸出された個体から産まれた繁殖個体が大量に流通する。日本国内での繁殖例も多く、現在ではデパートやホームセンター等でも見かけることができる。飼育にはある程度広いスペースと紫外線を必要とするものの、
もてあますほど大型化しない。
飼育・繁殖ともにトカゲの中では易しく書籍、ネット等でも飼育・繁殖に関する情報が多い。
成体になれば環境変化に強く丈夫。(逆にいえば孵化後の幼体はあまり丈夫ではない)
多くの個体が人にも良く慣れ、物怖じしない。
等の理由からトカゲの中ではペットに適しているともいえる。しかし小型のトカゲを食べる習性があるため同種であっても給餌の時に餌と間違えて四肢や尾を食べてしまったり、体格に差があると共食いしてしまうので基本的には単独飼育となる。近年では黄色や赤味の強い個体や、クリアネイル(通常の個体は爪が黒いが、黒色色素が少ないため爪が透明になる)等が品種として産出されて高値で取引されている。上記のように飼育下繁殖は容易だが、産卵数が多く成長も早いため計画的な繁殖計画が必要になる。 関連項目
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